東京都”中央区びと。”に聞く中央区おすすめスポット

  • ダイワロイネットホテル銀座PREMIER

ダイワロイネットホテル銀座PREMIER

銀座一丁目駅から徒歩約1分の好立地にありながら、都会の喧騒から離れ、静かに心地よい時間をお過ごしいただけます。ビジネスに観光に優雅な時をご堪能ください。

ホームページ
https://www.daiwaroynet.jp/ginza/
住所
中央区銀座1-13-15
電話番号
03-5159-1380

鐵砲洲稲荷神社

鐵砲洲稲荷神社

鉄砲洲稲荷神社は、平安時代の初期、承和8年(841年)に創建されたと伝わる古社です。この頃、凶作に悩む住民たちが産土神(うぶすなのかみ:その人が生まれた土地の守護神)を生成太神(いなりのおおかみ)として祀り、日々の守護を祈願したことがはじまりだそうです。その後、江戸の入江埋立てが進むにつれ、京橋、新京橋へと遷座を繰り返し、明治元年(1868年)に現在の鉄砲洲に遷座しました。神社が鎮座する周辺の一定地域を氏子区域といいますが、生成太神は、京橋地区一帯の産土神であるため鐵砲洲稲荷神社の氏子区域は広く、現在の銀座1~8丁目の東側に加えて、さらに東側の新富町・明石・湊・入船などの鎮守社でもあって、歌舞伎座や新橋演舞場もその範囲にあります。

私が鉄砲洲稲荷神社をよく知るようになったのは、毎年1月に行われている「寒中水浴大会」に、知人の多くが参加していたためです。私自身は、この大会に参加する知人の様子を見ようと顔を出すだけですが、このような神事のはじまりには宮司による挨拶があり、神社の由緒などを語ってくれますので、そうした宮司の言葉によって興味を覚え、度々参拝するようになりました。この「寒中水浴大会」ですが、一年の無病息災を願う禊祓いの神事として始められたそうです。宮司によるお祓いの後、入念な準備運動を行ない、約80人の氏子衆が、白鉢巻に褌姿(女性は白装束)で、氷柱の浮かぶ水槽に入って身を清める光景は、新年の風物詩として親しまれています。とはいえ私としては、これが東京の真ん中で行われる神事なのか、と驚くばかり…。ただ、年配の知人たちが毎年のように、この神事に臨む姿を見たことで「信仰は、ただ願いを捧げるだけではなく、自らを清めようとする行為でもある」ことを実感することができました。

鉄砲洲稲荷神社の境内には、関東大震災で被災し、昭和10年(1935年)以降に復興、整備された社殿・神楽殿・社務所などの建造物が、その存在感を誇るように建っています。そして、境内の北西に築造されているのが「鉄砲洲富士」と称される富士塚です。江戸時代の中期には、富士講と呼ばれる富士山を信仰する集団組織が爆発的に広まったそうです。そして、江戸八百八町に50カ所ほどの富士塚が築かれました。鉄砲洲稲荷神社の境内にある鉄砲洲富士は、中央区に現存する唯一の富士塚だそうです。寛政2年(1790年)に築造されて人気を集めたこの富士塚は『江戸名所図会』や歌川広重の『絵本江戸土産』では、本殿より大きく描かれ、当時はかなりの威容を誇ったものと推測されます。数度の移築を経て、現在の高さは5.4mとなっていますが、富士山の熔岩を用いて築かれたもので、頂上には末社鉄砲洲富士浅間神社が鎮座しています。

鉄砲洲稲荷神社には、夕暮れ近くの時刻に参詣し、参道を静かに歩いてほしいと思います。都会の喧騒のなかにありながら、訪れると不思議な静けさに包まれる場所です。当ホテルのゲストに「拝殿と併せて、富士塚の浅間社に手を合わせることで、東京のど真ん中で富士山を登っての祈りを体現できる場所」と説明すると、多くの方が興味を示してくださいます。さまざまな観光スポットが存在する東京ではありますが、神社を「祈りのランドマーク」として自らの足で訪ね、銀座や京橋のメインストリートでは感じることのできない空気を、それぞれの五感で味わい尽くしてほしいと願うばかりです。

鐵砲洲稲荷神社

住所
東京都中央区湊1丁目6−7
電話番号
0335512647
ホームページ
https://imadashouten.com
鐵砲洲稲荷神社

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